自動車リサイクル法施行前に引き取られた使用済自動車の取扱いについて

平成17年10月5日
経済産業省製造産業局自動車課自動車リサイクル室

 


1.施行前・施行後の確認
自動車リサイクル法においては、平成17年1月1日以降に引取業者に引き渡された
使用済自動車(以下「施行後使用済自動車」という。)について、同法に基づく行為義
務等を課すこととしており、施行前(平成16年12月31日まで)に使用済自動車と
して引取業者に引き取られた自動車(以下「施行前使用済自動車」という。)について
は、従前の例により処理することとなっている。
自動車リサイクル法施行後8ヶ月を経た現在、施行前使用済自動車については、相当
程度処理が終わっており、現存するものは例外的であると認識している。このため、フ
ロン類回収業者、解体業者又は破砕業者が、施行前使用済自動車又は施行前使用済自動
車を解体したと称された解体自動車を引き取るときには、当該自動車が自動車リサイク
ル法施行前に引取業者に引き渡されたものであることにつき、今一度、徹底した確認が
必要であること。
2.施行前使用済自動車に係る確認
施行前使用済自動車については、無価又は逆有償である場合は当然のこと、たとえ有
価である場合であっても平成17年1月1日以降は自動車リサイクル法第121条の規
定によりすべて廃棄物とみなされるため、その処理にあたっては一般廃棄物または産業
廃棄物処理基準等、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)
が適用されることとなる。また、施行前使用済自動車については、特定製品に係るフロ
ン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(以下「フロン回収破壊法」という。)
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も適用されるため、フロン類が搭載されている場合には、同法に基づくフロン類管理書
の添付が必要となる。
具体的には、平成16年12月31日以前に引取業者が引き取った自動車については、
それぞれ以下の取扱いとなる。
なお、以下に示す②、③の場合において、道路運送車両法上の一時抹消登録証明書及
び軽自動車の自動車検査証返納証明書は、使用済自動車となったことの証明にはならな
いこと及び、現在、全ての使用済自動車・解体自動車の引取・処理にあたっては自動車
リサイクル法に基づく登録・許可が必要であることに留意されたい。
①平成16年12月31日以前に引取業者が中古自動車として購入した自動車
平成17年1月1日以降に使用済自動車となったものは、施行後使用済自動車とし
て処理されるものであるため、リサイクル料金の預託、移動報告の実施を始めとした
自動車リサイクル法に基づく処理が必要である。
②平成16年12月31日以前に引取業者が有価で引き取った使用済自動車
売買契約書、廃車引取証、古物台帳の写しなどの自動車リサイクル法施行前に有価
で引き取ったことを証明する書類の写しの添付が必要である。また、フロン類が搭載
されている場合にはフロン類管理書を添付するとともに、平成17年1月1日以降は、
平成17年1月1日時点で保有していた事業者が排出した産業廃棄物となるため、当
該事業者が産業廃棄物管理票(以下「産廃マニフェスト」という。)を発行するとと
もに、その処理を請け負う事業者においては、廃棄物処理法に基づく当該排出事業者
との委託契約の締結及び当該排出事業者が交付した産廃マニフェストへの記載及び写
しの送付等が必要。また、これらの保管等処理については、廃棄物処理法に基づく産
業廃棄物処理基準を遵守する必要があることにも留意されたい。
③平成16年12月31日以前に引取業者が無価・逆有償で引き取った使用済自動車
③-1.引取業者が、事業者から無価又は逆有償で引き取ったもの
廃車引取証、古物台帳の写しなどの自動車リサイクル法施行前に事業者から無価
又は逆有償で引き取ったことを証明する書類の写しの添付が必要である。また、事
業者から無価又は逆有償で引き取った使用済自動車は産業廃棄物であるため、廃棄
物処理法に基づく当該事業者との委託契約の締結及び当該事業者が交付した産廃マ
ニフェストへの記載及び写しの送付等が必要となる。また、これらの保管等処理に
ついては、産業廃棄物処理基準を遵守する必要があることにも留意されたい。さら
に、②の場合と同様に、フロン類が搭載されている場合にはフロン類管理書の添付
が必要となる。
③-2.引取業者が一般消費者又は事業者からいわゆる「下取り」行為で引き取った
ものは、②と同様の処理が必要。
なお、ここでいう「下取り」とは、新しい製品を販売する際に、商慣習として同
種の製品で使用済のものを、無償で引取ることを意味し、通常の中古車の下取りと
異なる場合があることに留意されたい。
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3.施行前使用済自動車の証明書の有無
上記2.②及び③については、
(1)それぞれ証明できる書類がない場合(写しを添付できない場合)には、自動車リサ
イクル法施行前に引き取ったものと証明できないため、施行後使用済自動車として自
動車リサイクル法に従って処理することが必要である。すなわち、リサイクル料金の
預託及び電子マニフェストによる引取報告等が必要となる。
(2)それぞれ証明できる書類がある場合(写しを添付できる場合)には、自動車リサイ
クル法に基づく必要な登録・許可を取得した者による廃棄物処理法に則った手続が必
要である。
4.自動車リサイクル法及び廃棄物処理法の遵守
「法施行前に使用済となった」と称する使用済自動車又は解体自動車の処理にあって
は、当該使用済自動車が有価か否かに関係なく、3.(1)又は(2)のいずれかに該
当することから、仮に、関連事業者が、こうした使用済自動車又は解体自動車を、上記
3.(1)又は(2)で示した自動車リサイクル法又は廃棄物処理法の規定を遵守する
ことなく引き取る場合には、以下のとおり違法行為として自動車リサイクル法等に基づ
く処分の対象となる。このため、以下のような事態が生じることのないよう、2.の確
認を確実に行った上で、必ず3.(1)又は(2)のいずれかにより引き取ること。
①3.(1)について自動車リサイクル法に基づく処理を行わない場合(証明できる書類
がないにもかかわらず、3.(2)に従い処理する場合を含む)
【引取業者】
当該引取業者が、自動車リサイクル法の登録を受けていない場合は、同法上の無登
録営業となる。また、同法の登録を有する場合については、同法に基づく引取業者と
しての行為義務を果たさないものとして同法の指導・命令・登録の取消等を受けるこ
とになる。
【解体業者・破砕業者】
当該解体業者又は破砕業者が、自動車リサイクル法の解体業又は破砕業の許可を有
しない場合は、同法上の無許可営業となる。また、当該許可を有する場合については、
第66条第1項(第72条で準用する場合を含む。)に規定する「他人が違反行為す
ることを助けたとき」に該当することとなるため、解体業又は破砕業の許可の停止又
は取消を受けることとなる。
②3.(2)について、廃棄物処理法に基づく処理を行わない場合
【引取業者】
当該引取業者が、自動車リサイクル法の登録を受けていない場合は、同法上の無登
録営業となる。また、廃棄物処理法、フロン回収破壊法に基づく義務を履行しない場
合は、それぞれの法律に基づく処分となる。
【解体業者・破砕業者】
当該解体業者又は破砕業者が、自動車リサイクル法の許可を有しない場合は、自動車
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リサイクル法上の無許可営業となる。これに加え、当該解体業者又は破砕業者が、廃
棄物処理法に基づく廃棄物処理業の許可をも有していない場合には、同法上の無許可
営業にも該当する。(廃棄物処理業の許可は有していても、自動車リサイクル法の許
可を有しない場合は、自動車リサイクル法上の無許可営業となる。)
廃棄物処理法の許可を有する場合には、廃棄物処理法第14条の3第1号に規定する
「他人が違反行為することを助けたとき」に該当するため、廃棄物処理業の許可の停止
又は取消を受けることとなる。
5.許可の取消し
上記3.及び4.において、
① 廃棄物処理法の業の許可を取り消された場合、以後5年間は廃棄物処理法の許可を
受けることができなくなるだけでなく、自動車リサイクル法に基づく許可も取り消さ
れ、同様に5年間同法の許可を受ける資格を失うこととなる。
② 自動車リサイクル法の許可を取り消された場合、5年間同法の許可を受ける資格を
失うこととなる。
6.引取の拒否
上記2.の確認の結果、証明書類を有しない使用済自動車又は解体自動車であるにも
かかわらず、施行後使用済自動車として自動車リサイクル法に従って処理がなされてい
ない自動車であった場合にあっては、その引取りを拒否するとともに、当該自動車を持
ち込んだ者及びその状況について、所管する都道府県又は保健所設置市に通報されたい。
これらの違反事実を知りながら引取りを拒否することなく処理を行った場合には、自
動車リサイクル法違反に対する幇助となることに留意されたい。
7.自動車破砕残さ(以下「ASR」という。)の混入禁止
破砕業者(破砕)にあっては、上記2.②、③のような施行前使用済自動車から発生
する自動車リサイクル法対象外車両のASRを、対象車両のASRに混入させた場合は、
同法第18条第5項(破砕業者の再資源化基準義務)違反となり、同法に基づく指導、
命令等の対象となるので、留意されたい。
H16.12.31以
前(自リ法施
行前)に、無
価又は逆有償
で取引された
使用済自動車
・廃棄物処理法及びフロン法に基づき処理(引取・解体等にあたっ
ては、自動車リサイクル法上の登録・許可が必要。)
・最終所有者が排出した廃棄物として、廃棄物処理法に基づき処理。
・産業廃棄物の場合、最終所有者は、産廃マニフェストの交付、引取業者
はフロン類管理書の交付等が必要。
・処理を請け負う事業者(解体業者、破砕業者)は、排出事業者との委託
契約の締結及び産廃マニフェストへの記載等が必要。
※最終所有者からいわゆる「下取り」で引き取る場合には、ケース②に
従って処理する必要。
ケース①
・廃棄物処理法及びフロン法に基づき処理(引取・解体等にあたっては、
自動車リサイクル法上の登録・許可が必要。)
H16.12.31以
(自リ法施行)
前に、有価で
取引された使
用済自動車
①施行前に有価で取引され
たことを証する書類(日付、
車台番号が記載されている
ことが必要。)
・売買契約書
・廃車引取証
・古物台帳の写しなど
※一時抹消(検査証の返納)
の日付は証明にならない。
②フロン類管理書
③産廃マニフェスト
・自リ法施行時点で当該自動車を保有していた事業者の排出した産業
廃棄物として、廃棄物処理法に基づき処理。
・引取業者は引取時にフロン類管理書に交付、処理委託時に産廃マニ
フェストの交付等が必要。
・処理を請け負う事業者(解体業者、破砕業者)は、排出事業者との委
託契約の締結及び産廃マニフェストへの記載等が必要。
○自リ法の解体業・破砕業の許可を受
けていない場合は、無許可営業。
○委託契約の締結、産廃マニフェスト
の記載等の廃棄物処理法上の義務
を履行しない場合は、同法に基づく処
分。
○自らは違反していない場合でも、引取
業者の違反行為を助けたときは、廃棄
物処理法の許可の停止及び取消。
・自動車リサイクル法に基づき処理(保管基準等は廃棄物処理法が引き
H17.1.1以降続き適用される。)
に引取業者に
引き渡された
使用済自動車
又は
H16.12.31ま
でに、中古車
として下取りさ
れ、施行後に
使用済自動車
として処理す
る車
・特に必要なし
・使用済自動車の引取、解体等にあたっては、それぞれ自動車リサイク
ル法の登録・許可が必要。
・最終所有者たる者がリサイクル料金を負担し、引取業者に引渡す。
・引取業者等の関連事業者は自動車リサイクル法に基づいた移動報告
の実施、再資源化基準の遵守等が必要。
○許可を受けていない場合は、無許可営

○許可業者が行為義務を果たさない場
合は、自治体からの指導・命令・許可
の取消し等
○自らは違反していない場合でも、引取
業者の違反行為を助けた場合は、許
可の停止又は取消し。
※ケース②、③に掲げる書類がないにも
かかわらず、ケース②、③に従って処理
する場合を含む。









○登録を受けていない場合は、無登録営

○登録業者が行為義務(預託の必要性
の告知等)を果たさない場合には、自治
体からの指導・命令・登録の取消し等
処理の流れ必要な書類
引取業者解体・破砕業者
○自動車リサイクル法施行前に引き取られた使用済自動車の取扱いについて
ケース② ケース③
違反した場合
①施行前に無価又は逆有償
で取引されたことを証する書
類(日付、車台番号が記載
されていることが必要。
・廃車引取証
・古物台帳の写しなど
※一時抹消の日付は証明に
ならない。
②フロン類管理書
③産廃マニフェスト









破砕業者
解体業者
フロン類回収業者フ



産廃マニフェスト、
フロン類管理書
引取業者との委
託契約が必要
売買契約書等









フロン券、産廃
マニフェスト
フロン類管理書
最終所有者との
委託契約が必要
売買契約書等
リサイクル券
自リ法に基づく
各種行為義務
を実施
破砕業者
解体業者
フロン類回収業者
破砕業者
解体業者
フロン類回収業者
○自リ法の登録を受けていない場合は、
無登録営業
○フロン類管理書の発行等を行わない場
合は、フロン法に基づく処分。
○委託契約の締結、産廃マニフェストの
交付等の廃棄物処理法上の義務を履
行しない場合は、同法に基づく処分。
○自リ法の解体業・破砕業の許可を受け
ていない場合は、無許可営業。
○排出事業者との委託契約の締結、産
廃マニフェストの記載等の廃棄物処理法
上の義務を履行しない場合は、同法に基
づく処分。
○自らは違反していない場合でも、引取
業者の違反行為を助けたときは、廃棄物
処理法の許可の停止及び取消。
○自リ法の登録を受けていない場合は、
無登録営業
○フロン類管理書の発行等を行わない場
合は、フロン法に基づく処分。
○排出事業者との委託契約の締結、産廃
マニフェストの記載等の廃棄物処理法
上の義務を履行しない場合は、同法に
基づく処分。
ケース②に該当するものと
して使用済自動車を処理す
るためには、以下の書類が
必要。
ケース③に該当するものと
して使用済自動車を処理す
るためには、以下の書類が
必要。
排出者
排出者
別紙
※フロン法関連の
手続きはエアコン
搭載の自動車の
みに適用
※フロン法関連の
手続きはエアコン
搭載の自動車の
みに適用

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